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アナタは河童を信じますか?
アナタは河童を信じますか?
(ちょっと怪しげな神父風に・・・)
この仕事はじめてもう20年が経過してしまいましたね。
百鬼夜行の頭のとこ書き直しましたよ。
まぁしかし流石に20年もやっただけのことはあって実にいろいろなモノを扱わせていただきました。
作家モンだろうがブリキの玩具だろうが初期伊万里だろうが刀剣だろうが大抵のモンはひととおりは扱いましたね。
でもね、最強といえばやっぱりアレですか・・・、
「河童の足」。
て、それUMAじゃん。
こんなのは普通骨董品とはいいません。
UFOだとか、ハルマゲドンだとかそういうののオトモダチです。
もうここまでくるといったいどうやって売っていいのかさえわかりません。
ムカシしゃもじに隕石くっつけて万病の治療器だとかいって売ってる骨董屋サンがいたけどこんなの店に並べたらあの店と一緒にされちゃいます。
あきらかにマズイ状況です。
でもね、なんだかやたら古そうな桐箱の表面には御丁寧に「河童ノ足」なんて堂々と書いてあります。
フタ開けると綿と布にくるまれたなんだかカビ臭い得体の知れないイキモンの干涸びた足首から先が出て来ました。
タシカに指の間には水掻きみたいなマクがあるように見えないこともありません。
ケドイッタイなんじゃい、こりゃ??
出所は交換市場でそこの先輩業者さんがウチようにといってワザワザ持って来てくれたんですね。
まぁ以前同じ交換市場で未使用とはいえ棺桶を売り付けられそうになったこともあるから「河童の足」なんざまだかわいいモンです。
当然のように大騒ぎになりナカマウチで論議をかもしまくりお客も知人もフル動員して(そりゃー某動物園の園長さんだとか某動物系大学の教授だとか某国立大学で民俗学の教鞭をとってるモノ書きだとかハードゲイだけど妖怪学の権威だとか)調べて頂きました。
結果かなり大きな日本猿の後ろ右足を少し加工した後乾燥させたものだろうということにおちつきました。
箱書きをなんとか判読して幕末のもので神社に奉納されていたらしいこともわかりました。
つまりこの当時は神社とかにそういった変わった物が奉納されていることでヒトが集まるてこともあったらしいんです。
で、こういう変わったものが人寄せに奉納されてたんじゃないかと。
この「河童の足」はそれからしばらく店に出すことも出来ず倉庫のスミに転がっていましたが変わった物ならなんでも欲しがるウチのお得意さまが結構な値段をつけて買ってくれました。
で、売ってから気になったんだけどもし万が一あれが本当に河童の足だった場合てワシントン条約に抵触しないんでしょうか?
ね?どうなんでしょう?
ホンモノだったらパンダどころの騒ぎじゃないですもんね。
早死にしたいわけじゃないけれど
へろへろです。
なんでかってゆーと夏の骨董市が終わったばかりだからです。
だってこの熱暑のなか7月14日(搬入日です、14日は。営業は15日からですね。)から8月10日までイチニチも休まずお昼の2時から夜10時までず〜〜〜と仕事してたんですよ。
ちなみに私役員ですから通常12時には現場に入りゲートの見張りダとか会場の見回りダとか兎に角用事盛り沢山です。
しかもおうち遠い上に車通勤なために行き帰りカナラズ渋滞にはまります。(行きは交通集中による渋滞で帰りは意味不明な工事か事故ですね、)
平日ですと朝8時起床、追加荷物やら注文のブツなどを積み込み9時にはオウチを出なければなりません。
で、東名、首都高3号線の渋滞と真っ向勝負して上野着くのが12時から12時30分といったところです。
着くなりテント関連の保安確認とハタとかチェックしつつゲート番を交代します。
期間中上野公園のゲートは我々が管理しております。
大体朝11時から午後2時くらいまでを役員が交代でゲート番してますね。
で、2時頃ようやくお店を開けてそのまま夜10時まで営業します。
会場の保安をチェックしつつ業者さん帰してお店しめたらはやくても11時過ぎてますね、そこからオウチ帰ると着くのは12時30分まぁ大体1時ころでしょうか、帰ったら速攻でシャワー浴びて床につくのが午前2時過ぎで、でまた朝8時に起きて・・・・。
ムリです。
別にナポレオンとか信長目指してるわけじゃありませんから。
毎日の平均睡眠時間がかるく6時間をわり、お昼の12時から夜11時までの実質11時間労働をこなし少なくとも6時間以上は直射日光と30度以上の熱暑にあぶられてるんです。
会期3日目にもなればすでに全身汗疹だらけです。
これが1週間程度のことならあるいは週に1日でもお休みできればまだなんとかなるんですがヒトツキも続けばそりゃー病気くらいなりますって・・・。
結局会期半ばにも満たないウチに腸カタルになり下痢ぴーで、便所通いなサイテ−な日々を送ってしまいました。
タしか前回の春の骨董市(桜祭り骨董市ていうんだけどね)では強力な風邪にかかり出店業者に感染しまくりましたね。
そのナカのウチ一名は風邪をこじらせ肺炎になり入院。
しかも治りきらないのに出て来て無理を押して仕事してたら今度は重い荷物をもった瞬間腸間膜をブチやぶって腸が飛び出しそのまままた病院へ逆戻りし、すんでのところで葬式だすとこでした・・。
まぁ、そんな状況だろーがなんだろーがお客様のまえでそんなへこたれたとこ見せるわけにはいきませんからイツモ通り笑顔で接客するわけです。
まーー異様に前置き長かったんですが世間的にはいかに気楽でいい加減にみえようとも現実にはとてもハードな仕事であるってことをちょっと力説しておこうかなと・・・・。
おそらくこの時期にそんなに気楽にやっていけてるヒト(業者)はおりませんて。
骨董だろうが道具屋だろうが皆大変な努力してますよ、少なくとも私の知る限りでは。
BBSにも書きましたけどドイツあたりで同業の道具屋さんたちって生命保険に入れないんですよ。
ランクがF-1レーサーと同じってことで入るのならアホかってくらいの保険金払うことになるんだそうです。
理由は過労死があまりにも多すぎるから。
この国の生命保険ではまだきっとそういうデーターが出てないんでしょうね。
それに皆あまり生命保険とか入ってないみたいだし・・。
考えてみればよく葬式出してますもの。
今、役員やっている骨董市に来てる業者さんてここ10年でざっと100人程度のコトなのに8人は葬式だしてますからね。
それ以外のお知り合い業者さんいれれば軽く10人超えてしまいます。
しかも殆どが50代以前ですよ。
死因は不摂生が原因としか思えないような急病(動脈瘤が破裂したとか、糖尿病の合併症だとか)か車の事故ですし・・・。
本来定年とかない仕事なのにそのワリに老人少ないし・・・。
それでもあんまり辛そうにみえないのはやっぱり好きでやってることだからなんでしょうかね。
だって下痢ピーだろうが風邪ヒキで高熱中でどんなに辛かろうが店出て商売していたいですからね。(風邪うつされる業者やお客様は迷惑コのうえないでしょうけど)
今回も終わってドロドロの状態だってのにすぐ買い出しがあったんですが行けば楽しいですもの。
べつにスゴイお宝とかでなくとも自分が好きなものや得意とするものがあるだけで嬉しくなってしまいますからね。
タブンよくありがちな誤解だと思うんですがこの仕事って老後に会社リタイヤしてできるような生易しいものではないんですよ。
この世界に入る前の職業が教師だろうが学者だろうが社長だろうが40年もの骨董品収拾歴があろうが大勢に影響はありません。
なんとなればもといた世界でキチンとした結果が出せる実力があればあえて来なくてもいい世界ですし多少なりとも力のある人間ならこれだけ多種多様な人間で構成されている世界を侮って不用意にはいっては来たりはしないハズだからです。
少なくとも20年この世界にいてそんなヒトみたことありません。
年金モライながらそれでようやくなんとかってカンジなヒトが殆どです。
少なくともこの世界で中核をなしているヒトの殆どは30代前半までに業界に入って来て若くてまだ体力もありアタマや感覚の融通がきくウチにやっていくための土台を作り上げることができたヒトタチで、結局そういうものをベースにしなければ成り立たない仕事なんですね。
この世界に入ったばかりの頃先輩業者に言われたことが有るんですが最低でも10年続けてやっとなんとか業者と言える状態で20年やってようやく末席に座れるなんて世界なんです。
いくら年だけ食っていて外でどんなにキャリアがあったとしても認めてもらえるような世界ではないんですね。
まぁ、老後を趣味の延長で楽しみながらやるというなら止めはしませんが老後の生計をたてる為というなら止めておいたほうが良いでしょう。
少なくとも(私の知る限り)60過ぎてこの世界に入り5年以上続いたヒトって殆どいませんから・・・。
まぁ、古道具とかとは直接関係がないんですが・・・。
昨日米研いでてフト思い出したんですがウチの母親ってホントにぞんざいなヒトでコドモの頃虫入りゴハン食わされたコトがあったんですよ・・。
たしか中学生位の頃だったと思うんですが楽しい夕餉のゴハンのなかにアキラカに虫が、それも結構大量に入っておりました。
なんだろう、まるでゴマふったみたいにフツーに且つアタリマエにはいってるからかやくごはんかしら?と思ってなんの疑いもなく食ってたんですがあんまりおいしくありません。
しかもどうみても具が虫にしか見えません。
そのうち当時小学校高学年だった妹が母親に素直な疑問をぶつけてきました。
「おかぁちゃん、これ足はえてんねんけどコレ虫ちゃうん?」
するとおかぁさまはコトもなげに答えました。
「ほんまやなー、虫やねー」
「えぇ!!こんなん食べられへんて!病気になったらどうするん?」
「ナニ言うてんの、大丈夫に決まってるやん、この虫は米食うて大きくなったんやからお米と同じなんや!なんともあれへんわいな!安心して食べなはれ!」
いや・・食べなはれ!て言われても・・・虫だし・・・・
でも、おかぁさんはフツーに食ってるし抗議は全く受け入れらる余地はなさそうだし妹はそれで納得したらしくバリバリ食ってるしオレもハラへってたんでそのまま虫ゴハンを食ったんですが帰って来たお父さんは虫入りゴハンに大魔人のように大激怒してしまいました。
その場で茶碗が飛び交うレベル5クラスの夫婦喧嘩が勃発。
母親の
「ナニ言うてんの!!米食うてる虫やから米といっしょやんか!!」
という理屈も小学生高学年までしか通じないものだったらしく父親は怒り狂いながら出ていってしまいましたね。
ちなみにその虫はコクゾウて虫でドコをどう調べても食用だなんてヒトコトも書いてアリマセンでした。
まぁそれでも父親はまぬがれましたけどコドモ達はしばらく虫食わされてましたっけ・・。
今度は戦争中のモノがないハナシを散々聞かせられながら・・・。
なんだか・・・戦争てホントにイヤだよね・・・・。
道具屋って基本的に徒弟制です。
ウチにも何人かの店員がいますいけど(露店商のくせに)どういうわけかクセのある人間がきてしまう、これはゼンゼン私のせいではないんですが防ぎようがありません。
そんなの雇ってみなきゃわかりませんから。
現在手伝ってもらっているのはまだ22の女の子なんだけどヤヤ変わっています。
マズ、モノをしらない、薬草を「クスリグサ」と読むくらいのコトは朝飯前で[間髪入れず]になんて言葉使うと
「またそんな外国語使って!ナニいってるのかゼンゼンわからないから!日本人なら日本語使ってよ!!」
といって師匠にむかって堂々と逆切れかましマス。
そんなある日めちゃむちゃ早朝(AM3:00)に東京のハズレにあるお寺で開催される骨董市にお店出しに行きました。
でも、当日天候が悪かった上に積み込みのときにウチのネコのウンコがズボンについたとかでチョ−低気圧です。
日もたかくなりヒトも出始めたけどどうにもヒマなのでじゃぁ、
「ちょっと宝物みて勉強してきな、チケット代出してやるから」
つって常設の宝物展見に行かせました。
なにしろここは日本三大不動でならしている名刹。
我々骨董を商うものにとっては仏教美術はさけて通れない関門です。
少しでも時間があれば実物ちゃんとみて勉強するって日々の努力は基本中の基本です。
さっそく彼女は見に行って御機嫌で帰って来ました。
「いやーーサイコーーだったよーー!すげー日本てすげーよー!!曼陀羅いいのがあったー」
そうそうそれはヨカッた。
「でさーーお寺ってナニ教だっけ?神道・・?」
ばたっ!
マワリでやり取り聞いてた全てのオヤジ業者が倒れましたね。
「おう!オマエ、ちょっとそこの坊主にここがナニ教か聞いてこいよ!!ひょっとしたらキリスト教かもしれねーぞ!!」
「ええ?」
「仏教だろ!仏教!!お寺はみんな仏教なの!!」
「あぁ、そうなんだーーいやーー今日は良い勉強したなーー感謝感謝!」
ちなみにこのまえ、一応独立したにはしたんですがまだ一人前になるにはまだ相当時間がかかりそうです。
何年か前のことなんだけどお寺のマワリの道路にごっそりテキヤがあつまり年末ボロ市ってことでやってる会場があったんですよ。
もともとは古着だとか、古道具商うヒトタチがでてたらしいんだけどいつのまにかテキヤが増えていってとうとうテキヤだけになってしまったって会場だったんです。
で、これじゃぁボロ市でもなんでもないよ!ってクレームが住民からついてそこのテキヤの管理やってる知人に頼まれて道具屋何人かでお店だすようになってたんです。
で、恒例の場所取りがあるとかで我々道具屋もそれに参加させていただきました。
(とはいえ立場的には我々は客分ですから黙って見ていればいいことだけのコトだったんですが)
したらもういきなり殺気だっています。
なにしろたかが5メーターくらいの場所の違いで売り上げが30万くらい平気で違うとかでそこにいるいいトシこいたオッさんたちが目血走らせてガンガンやりあってんです。
要は殆どがタコ焼きとか焼そばとかの食い物で、しかもだぶるからお客の通り順で売り上げがまるで変わってしまうんですよ。3日間の開催期間でその売り上げは天と地ほどもひらいてしまします。油断もスキもありませんて。
だって黒塗りのベンツで金の喜平チェーンだのダイヤの指輪だのヒカリモン満載できたオヤジがいてどこのお下劣な親分さんかと思ってたら当日一番いいトコで場所取りしてるただのタコ焼き屋のオヤジだったもの。
で、そんな連中が肝心の寺のボーズそっちのけで一触即発ムードでやりあってんです。
「おぅ!!××組の××はなんできてねーんだよ!!アトからきてまたカドヨコよこせとかぬかすんじゃねーぞらーー!!ごらぁーー!!」
「ウチは初代からここではってんだよぉ、昨日、今日の新参モンがきいたよーなこといってんじゃねーよ!刺すぞ!!ごるぁ!!」
「なんだぁ!!刺してみるか!!おらぁ!!」
もう仁義なき戦いタダで見てるみたいなすごい迫力です。
でも争ってるのってナニゲに焼そば屋のオヤジにバターポテト屋だったりするんだよね。
で、まぁ大体なんとか決まったあたりで一番ハズレの一番不人気の場所のハナシになって「あぁ、あそこは例年ゲテモノ屋だろ?」
「おぅ、誰も横だしたくないだろ?な、ゲテモノ屋でいいな?」
はて?なんだ?ゲテモノ屋?お寺の便所の水でやっすいメリケン粉溶いてるような連中にゲテモノ屋呼ばわりって・・・?
当然当日見にいきました。
なにしろ道具屋なもんで好奇心旺盛なんです、オレ。
ゲテモノ屋ってねーー、まさしくゲテモノ屋呼ばわりに恥じないそれはスゴイお店でした。
これがテキヤっていう囲みに入ってるってホントに太っ腹な連中だと思いましたね。
良く言えばペットショップてゆーんですかね、子犬やら子猫やらウサギやら果てはカメだのザリガニだの鯉だの・・・・。ただ犬や猫はどうみてもその辺の子犬と子猫かきあつめたようにしかみえないしソレ以外の魚類爬虫類系統はこのキタネーオヤジが自ら捕って来たモノとしか思えません。
鯉なんて相当激闘したらしくウロコとかボロボロです。
それがポリバケツにぶち込んであって既に息も絶え絶えです。
まーちょうどそのころ付き合ってた彼女がシベリアンハスキーが欲しいとか言ったんですよ。そんなものがいるワケもないのに。
そしたらそのキタナイオヤジ迷わずその辺のしかも耳が垂れてる子犬掴み出して、「ほら、ハスキー」
「・・え?・・これが?・イクラなんですか?」
「そうだなぁ、特別に5万にしとくよ!持ってキナ!他で買うと15万くらいするからな!」
「・・でも・・耳垂れてるよ・・これ大きくなるとたったりするの?・・シッポだって短いし・・」
「混血なんだよ!四分の1はハスキーなんだ!!だから安いんだよ!!ホラ!買わないの!すぐ売れちゃうよ!!今ハスキーは一番人気なんだ!!」
・・・・・・雑種だって・・・・・・
しかもゼッテ−ハスキーはいってないし。だってこのオヤジハスキーどんな犬かしらねーんだもの。
すげーーーサスガ ゲテモノ屋。
まー兎に角個人レベルでテに入りそうないきモンならなんでも売ってたもんな。
もう会期中毎日見に行っちゃいましたね、しかしこの人の家ってどうなってるんだろうね?
アヒルとかニワトリとかメダカもいたし、多分スゴイコトなってんですよ。
多分今でもやってるはずです。
いやーー今年はちょっと見に行ってみるかなーー
バブルの頃って
確かに売れましたよ、だってフツーの露天で一日30万円とか売ってたヤツがざらにいましたからね。
まぁ、私なんかは当時まだ駆け出しのぺ−ぺ−でしたからもう屁みたいなもんでしたけど。
でもね、一度爺様がきて販売台の上のものを適当に積み上げてこれ全部でいくらだって聞くんですよ。
これかっ!!これが世にいうお大尽サマってヤツかいっ!!てなもんで
慌てて計算して「大体これくれーです、お客さま!」っていうと今度は「半額にしろ!まとめて買ってやるから!」というんです。
半額ったって量が半端じゃありません。持ってきた荷物の三分の一くらいは楽にあるんですもの!勿論意義無しってコトでせっせと包み、なにしろ大荷物なのでじゃぁってことで爺様ごと配達したんですね。
したらとんでもない豪邸で取りあえず中に下ろしてくれとおっしゃるので「へへーーお客さま!!」って感じでとりあえずやたらでっかい部屋にウチのガラクタ下ろしてウン十万の代金をもらって意気揚々と帰ったんですよ。
したら次の日その爺様の家族があらわれて、あれは一応親戚だけど遠縁で行き場がない老人なのでウチで預かっている、ところが困った病気があって時々カネを持ち出すとアンタのとこのような店行ってゴミ買って来るんですよ。
昨日のはもうしょうがないけど、もしまた来るようなコトがあったらまず電話くださいね、とか言われてなんだか癪に触ったのでお金返して商品もらい下げに行きました。
一応向こうからも迷惑料としていくらかは払いたいとの申し出があったんですがやはりゴミ呼ばわりされたコトと向こうのなんだかあからさまな態度がまだ若すぎた私にはどうにも受け入れる事ができなかったんですね。
結局その家にあったお軸を何本か買わせて頂いてそれで決着しましたが爺様はそれからも毎日お越しになり、その度に爺様の手前包むフリしつつバイトを公衆電話に走らせてあちらの家族を呼び出す日々が暫く続きました。
そのうちサスガの爺様も疲れたのか、だんだん足が遠のくようになりやがてパッタリと来なくなりました。
それから3年ほどして先の家族のかたが爺様の訃報をもって顔を出してくれて爺様がウチの店にくることをすごく楽しみにしていたこと、僅かばかりの自分の小遣いで買ったものをとても大事にしていたことなどを聞かせてもらいなんだか長いコトつかえていたモノがやっととれたような気がしたものです。
まぁしかしバブルの頃って確かに売れたヒトは凄い売り方してましたね。
露天で横山大観の軸(勿論贋物詳しくは社会のゴミ箱古道具屋参照)売っちゃうフリマ業者とかいたし、フリマの会場でポルシェ売ってるバカとかいましたものねぇ・・。
まぁ、でもそういうヤツって今見ないんだけどイッタイどこでどうしてるんでしょうか?
御存じの方があればぜひ御一報を!
役員のお仕事
私、一応骨董市の役員とかやっていまして色々お仕事があるんですよ。
まず、朝一番誰も来る前に会場入りして旗とか立てます。(朝ったって2時とか3時です。通常この時間帯を朝一番とは申しません)
良く有るじゃないですか上り旗になってて「骨董市」って書いてあるやつ、あれを会場周辺に立ててまわります。
で、業者がぼちぼち集まりはじめたら地割り(出店場所決めて各業者の配置、これが力関係だの、トモダチ関係だの先輩後輩関係だのあってなかなか大変です。一歩間違えれば血を見ることだって充分にありえますからね。)して業者さんを会場に配置します。
で、荷物下ろさせて車を駐車場に移動してと・・結構大変なんですよ。
一通り終わるのに最低でも3時間はゆうにかかります。
それからやっと自分の荷物を並べつつ配置だの日当たりだのにイチイチコト細かにクレームつけてくる新人業者さんの対応をします。
(新人さんは右も左もわかんないからしょうがないんですが 例えば隣のオジサンが汚い顔しててヤだから場所変えてくれませんか?とか無茶なこと平気で要求してきます。勿論無理ですからね。大体新人のうちくらい大人しくしとかないと。しかもその汚い顔のオジサンてウチの会長だし・・・・。なんてケースがままあるんですよ。)
で、それがやっと終わってヤレヤレやっとこれで商売できるわいとか思ってると今度は得体の知れない中国人が勝手にゴザひろげて荷物出してるって出店業者に教えられてそれを撃沈しにいかねばなりません。
まぁ、それもなんとかお引き取りいただいて帰ってみると今度はお客が間違えて皿わったけどどうしましょう?とか変なオッさんがインネンつけてきた、とかバカな地回り
(時々でますね、勘違いしてくる地回りが。本来我々とは全くカンケ−ないんですけど露天だからテキヤと同じだと思うみたいで。勿論そのままお引き取り頂いておりますが。)
が地代取りに来てみたりとか、まぁ、そんなこんなでお昼頃になってやっと一段落つきます。
で、今度は会場にいらしてくれたお客様対応がはじまります。
「すいません、この前はしっこの業者さんから皿買ったんだけどこれイイモノですか?そちらだといくら位で買い取ってもらえるんですか?」とか
「10年前に来た時にカメラ売ってた業者さんて今どうしてます?あの時に買ったカメラ飽きたから買い戻してもらおうと思ったんだけど。いないんならあなた買って下さいよ、ここの役員でしょ?買った値段で買ってもらえばいいんだから。ダメ?なんでですか?だって売ったヒト保証だといったよ、そのヒトがいなけりゃ会で保証するのがあたりまえでしょうが。なんとかしなさいよ。」とか
「ウチに古いものイッパイあるんだがお宅らに売るんじゃ買い叩かれるだろう?だから出てやろうと思うんだが、なにかね?客からでも場所代って取るのかね?ナニ?取る?その前に古物免許がいるだ?ナニをいっとるのかね、君は?いっちゃわるいが君が売っとるようなガラクタじゃないんだゾ、本当の骨董品ばかりなんだゾ。君の免許で出れるだろう、ただで出させなさいよ!」
ウソだと思うでしょうけど本当にこういう物言いでこういうコト聞いてくるお客って結構いるんですよ。
で、最近一番ヒットだったのはこの前とある骨董市の会場で店広げてたら、明らかに麻薬中毒患者とわかるオジサンがきて
「ねー、ねー、オニ−さん、ちゅ、、ちゅーしゃき、、ない、、ちゅーしゃき、、」
て聞くんですよ。
もう、見るからにキてます。
勿論ソンナもんあっても売るわけにはいきません。
なにしろウチはまっとうな道具屋ですから。
「あ?ナイナイ。そんなあぶないもの売ってないですよ、ウチは!」
「、、い、、いや、、在る、、って、、。ホラ、、ココ、、ココ、、!」
みれば昆虫採集のセットがあって確かにそこに注射器が入ってました。
「、、ね、?、い、、いくら、、? いく、、ら、、くらい、、な、の、、?」
勿論こんなあぶないオジサンに売るわけにはいかないから
「それはねー虫にうつヤツだから人間には使えないんですよ!そんなモン使ってたら虫になっちゃうよ。虫に。オジサン、カフカとか読んだ事ある?虫になんだよ、虫に・・・!!」
ていって追い返そうとしたら突然不思議なコト口走りはじめました。
「、、あ、、あの、、さ、、こ、、こつつぼ、、市、、てどこで、、やってんの?」
「・・は?・・ナニ・・?コツツボ・・市?」
「、、お、おもて、に、いっぱい、、旗が、、あって、、こ、こつつぼ市って、、」
「・・・・あ、あれはねーー骨董市て書いてあんですよ、お客さん。骨董市。それはね、ここでやっている市のことですよ、骨董市。」
「、、、あ、、、ん、、な、なん、、だ、、骨董市、、か、、。な、、ん、、だ、、。でちゅ、、ちゅうしゃき、、は、いくら、、なの、、?」
「だから、これは、売れないって!」
「、、え、、な、、んで、、?」
「だって子供用の虫取るヤツでしょ?年令制限があるんですよ、子供にしか売れないんです。」
「、、、こ、こどもに買って、、あげるの、、お、おみやげ、、。」
「じゃぁ、お子さんと一緒のトキに売ってあげるよ!そのほうが子供も喜ぶでしょ?ね?」
「じ、じゃ、、ぁ、とっ、、といて、、また、、くる、、から、、。」
勿論2度と来ませんでした。
まぁ、しかし骨壷市って・・・。やってんなら見に行ってみたいですよ。