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guitar

工場・・いやいや・・口上

 
山崎ギター工房設立(HP)のお知らせ

近況あるいはギターに関するよもやバナシ

ビンテージとされるギター達への極私的感想

- というか いい加減目を覚まそうぜ!! - 

簡単なギターの歴史

古いギターの取り扱い方について

塗装に関するあれやこれや

総論

1、エレキギターの音質のかなりの部分はPUの性能による、よくいう木鳴りはPUの発電原理から考えればそれほどの影響があるとは考え辛い。

2、材木を見直せ!

3、いいかげんにコピーやめようよ・・。

4、エレキギターてね、まだ楽器じゃないんですよ。

5、楽器屋さん(メーカー)の現実

6、箱ギターて?(アコースティック)

7、ネックが反るわけと反らないわけ

ギターを扱いはじめたワケ

 

 

 

 

更に近況

 

 

長年懸案でしたがギターのリペアとカスタムオーダー部門を設立致しました。

一応来年の5月あたりを目処にオリジナルギターの製作に入りたいと思っております。

リペア&カスタムオーダーを担当してくれるのは山崎ギター工房。

主催しているのは当店の創成期にギターの修理を担当していた山崎君です。

非常に探究熱心な男でピックギター作るのに京都の山奥で1年間修行に励んでいたこともありましたが現在は東京のハズレに工房を設立。

こつこつと自分の夢を現実につなげるため日々努力に励んでいる様です。

皆様のおひきたてをヨロシクお願いしたします。

 

山崎ギター工房

 

 

 

近況あるいはギターに関する勝手なよもやバナシ

 

 

ビンテージ(ヴィンテ−ジギター)とされるギター達への極私的感想

- というか いい加減目を覚まそうぜ!! -

06/8/12

 

1, ビンテージギター(ヴィンテ−ジギター)の正体

俗にビンテージギター(ヴィンテ−ジギター)とされ特に現在高価に取り引きされているのは現在フェンダー系ギターとギブソン系ギターが主流になっているようです。

もともとこんな概念はありませんでした。

多分だけど80年代に入ってそれもバブル期経済の影響をうけてのことだとしか考えられません。

だってもともとはギブソンやフェンダーよりもグレッチやモズライトのほうがハルカに高価だったんですから。

(80年代のコの国でのオールドモデルとしての値段でね)

ですから今を去ること20年前いわゆるビンテージ(ヴィンテ−ジギター)として紹介されていたのはグレッチにモズライトであとはせいぜい59年レスポールくいらいのもので同じギブソンなら335や175モデルのほうがありがたがられてましたもの。

フェンダーにせよ ギブソンにせよ あくまでも工場で生産されている工業製品で別に特別ななにものでもありません。

それがたまたま時代の要求に対応できて当時まだあまり有名ではなかった多くのロックミュージシャン達が中古で安くて充分な性能故に購入して結果として彼等の使用モデルであったことから特にこの国で異常に高価な中古ギターになってしまったのです。

ちなみにジミーペイジもクラプトンもカミサマではありません。

あくまでもミュージシャンという職業人なのです。

どうもそのあたりからこの国の住民たちはなにかを大きく勘違いしているようです。

ですからいかに有名な彼らが使っているからといってもギターはタダのギターであってしかもオーダーメイドによるカスタムですらない工場量産品なんですよ。

もともと(というか今もムカシも)安く手に入る家具材をただ削ってつなぎ合わせたものにピックアップをつけただけのシロモノなんです。

この国に古代より綿々と受け継がれ磨きあげられて来た木工技術からみれば決してそうたいした技術で作られているわけではありません。

何故かビンテージだのオールドモデル好きがとびつくラッカー塗装も当時はそれがあたりまえで一番安くて大量生産がきいたからというだけのコトなんです。

2, 現実に見て来たハナシなんだけど(90年代アメリカ買い付け)

90年代に入りビンテージモデル(ヴィンテ−ジギター)の値段は一気に高騰。

1959年レスポールなんざ一時は800万円を超え、贋物があふれる始末でした。

で、この当時そういうモデルを扱っていたビンテージ系楽器屋達が口を揃えて言っていたのはアメリカでの値段が高騰したので仕方がないとか これだけ程度がいいのだから仕方がないとか・・。

確かに80年代も中頃になると日本から来た商社マンたちが小遣い稼ぎにテキサスあたりの中古楽器屋で当時中古として売買されていたさほど高価では無かった60年代のレスポールやフェンダーを棚ごと買い占めたため危機感とそれをうわまわる反感をもったアメリカの楽器屋は値段をつりあげ程度のいいモデルは店頭からさげてしまいました。

それでも私が買い付けに渡った90年代でも決してそう高価ではなかったし 頼めば店のオクから出してもらえましたね。

(ただし地元音学関係者の紹介とかが必要だったけど)

そんなに 少なくとも日本のビンテージ屋の値段から考えればなんでって値段でしたが。

(60年代初頭のミント状態のレスポールで$3500程度でした。同時期のジュニアとかムスタングだと$300もだせば余裕で買えましたね。)

3, では楽器としてはどうなのか?

本質的なところではなんにも変わらないといっていいでしょう。

あえていうなら古いPUは性能が落ちていて妙に高音とか低音が強くなっていたり高音が出づらくなってたりしますが。

いわゆる木鳴りもピックアップの性能差にくらべればその影響は微々たるものと考えたほうがいいでしょう。

なんとなれば木鳴りがそのまま影響をあたえるのなら素直に箱ギターにピックアップはめたのがいいのに決まっているからです。

ところが現実にはPUが飽和状態になってハウリングをひき起こす結果になります。

確かに音にたいする感覚はそれぞれあるでしょうが少なくとも50年代60年代のモデルを当時から使用しつづけている友人達はそうたいした違いがあると認識してはいませんし その違いを証明できるほどの設計上の差異や材料の変化はまったくありません。

確かに一部の木材は使用しづらくはなっていますがそういう材料でもいくらかは作られているし職人の手作業がというほど作りこまれたギターというわけでもありません。

フレイムメイプルもマホガニーも普通に入手出来るありふれた家具材なんですよ。

しかもたかが50年くらいの経年変化がいったいどれほどの変化をもたらしうるのかというのでしょうか?

これが箱ギターであるというならまだ理解もできるけどもともとボディ材の影響が少ないところで一定の性能をクリアしているエレキギターがナニいってんだかとつい思ってしまいます。

 

4, 楽器屋のいうことを鵜呑みにするな

たとえば程度(コンディション) こんなものはいくらでもどうでもできます。

全面リフィニッシュやったって直接工房とかに持ち込めば5万〜8万円くらいで(特にラッカー塗装だと>なにしろ安いから)喜んでやってくれます。

通常は5回は吹くラッカーを2回程度で済ませてその上から研ぎ出せばいかにも経年変化でラッカー痩せしたように見せることなど雑作もありません。

(実際そういう注文を良く楽器屋さんから受けるそうです)

つまり外観の程度の良さなどどうでもできるってコトなんです。

ちなみにフェンダーストラト程度のギターなら15万もあれば充分に作れます。

つまり現在ちょっと古いモデルでも100万や200万をこえるような異常な状況では金属パーツからすべて発注し実に簡単に本物と寸分変わらないものがいくらでも作れる状況であるということなんです。

おそらく既に相当数の贋物が市場に溢れていると予測出来ます。

もともと少なからず出回っているはずの工場量産品なのですから製品番号を含めある程度設備を整えれば簡単に量産できてしまうことでしょう。

コピーに必要なそれぞれの年代の特徴や製品番号 ロゴ なんかの情報もネットでとても簡単に調べられるしワザと古く見せる為に指板をえぐる等実に簡単なことです。

指板がローズで相当な汗っかきで脂性でしかも全然手入れしなかったとしても指板がえぐれるまえにフレットが先にダメになるはずです。

というかそこまで扱いが悪いのならいたることが傷んでいてしかるべきです。

つまりローズでそこまでえぐれるためにはそれまでに何回もフレットを打ち変えていなければならず そうすればフレットのミゾとかにヘタレ(ウチ替えによるダメージ)が出ていなければおかしいということになります。

ちなみにメイプルは木に粘りがあるのでローズほどはえぐれないはずです。

(まぁ塗装部分ははげて黒くなったりはするだろうけど)

ウチはもともと二ホンの変なギターが好きではじめたようなところがありますから決してビンテージキライじゃありません。

でもね、いくらなんでも高すぎますって・・。

さっきも書いたけどこんな値段で売り買いしてるんじゃ簡単に贋物工場が作れてしまいますから。

しかもね 最近友人が大手で懇意にしている楽器屋でいわゆるビンテージテレ(60年代初頭)を勧められて値段を聞いたら50万円程度だったそうです。

つまり本当はソノくらいの値段でまだ売れるってことなんだと思います。

要は高くても買うから楽器屋はそういう値段を強いているのかもしれないんですよ。

すくなくともネットとかで値段がASK MEなんてかいてある店なんて近づくのも止めといたほうがいいでしょう。

値段をはじめにあかさないなど商売人としてはマナーがない最低の行為です。

これって口上売っていういんちきな骨董屋がよくやる商法でいいかげんなものを値段明かさずに口八丁で売り付ける古典的な手口なんですよ。

80年代後半から90年代初頭のバブル期にはこの商法でおねーちゃん達使ってバカ男にリトグラフだのエッチングだのを法外な値段で売りつけまくった画廊がそこかしこに山のようにありました。

最近そういう時期のリトグラフなんかがウチの店なんかにも入って来るけどそれでも

シャガールのポスターリトグラフで限定1500部のものが当時85万円 現在ぼっているお店で30万円ウチだと10万円とそういうレベルなんです。

フェンダーの60年代前半以前のストラトがどれだけ少ないと言っても1500本以下ってことはないでしょう。

まあ比較するのもどうかしら?とは思いますが世界に名立たるアーティストが作ったわけじゃ無い工場量産品が、それじゃぁあんまり高すぎるような気がします。

なにしろそんな馬鹿げた値段で買わなければそれが一番いいんですよ。

どうでしょう?

この際 不買運動とか起こしてみたほうが。

で、そのお金で自分にあったカスタムを作りましょうよ。

そのほうがよっぽどタメになるとおもうんですが。

あまりにも楽器屋の都合と思惑にのせられてやしませんか?

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古いギターの取扱いについて 05/10/31
(主に1950年代以前のギターについてですけど)

 

 1、まず、簡単なギターの歴史ということで・・・。

一口に古いギターといっても実に多種多様なモデルが存在しております。

簡単に考えてまずエレキギターとアコースティックにわけることができますがそれよりも決定的な構造上の違いはエレキであろうがなんだろうがソリッド−構造か、アコースティック構造かの差ということになります。

アコースティックギターの場合は構造をギターの歴史から簡単に追いかけることができます。

もともと音響工学的見地から考えれば現在のギター(特にクラシックの形状は)多才な音色を出す上で不利なんだそうです(ギターを構成する素材、スプルースだのハカランダだのをマッタク無視して構造上だけのハナシなんですが)。

なによりもあの優雅な胴のくびれが。

では、一番高率のいい形状はというとちょうど卵を縦半分の切ったようなカタチになるんだそうです。

つまりこれはギターの原形であるリュートとほぼ同じ形状であるということになります。

6世紀から7世紀頃スペイン経由でこの楽器がヨーロッパに紹介されますが本格的に広まるのは15世紀くらいからのようです。

卵型だったリュートが現在のくびれを持つようになるのはイタリアでビゥエラと呼ばれるものからでこのあたりからボトムもフラットになるようです。

それでもほかの楽器と比べて合奏などであまりおおきな役目を与えられなかったギターはこのあと巻き弦が発明されるまでの18世紀頃まではそう大きな変化はなかったようです。

当時のギターは透かし彫りや貝によるきらびやかな装飾や寄木細工が施された工芸品のようなものが多く存在するのですがこれはおそらく現在のエレキギターと同様構造的限界による楽器としての機能追求の意味性の喪失から装飾へと方向が変わったからじゃないだろうかとも思います。

(それまでのギターはもともと4弦の復弦でそれが5弦の復弦へと変化し、より低音を得るための巻き弦の発明でサウンドホールをもった6弦ギターに発展します)

つまりギターの形状はその当初において見た目重視の発達をとげしかも完成は19世紀後半になり

クラシックギターなんかが現在のカタチになるのは19世紀のスペインの大工アントニオ・デ・トレースのおかげだと言われております。)

フォークギターはマーチン社によるドレッドノートスタイルをその基本形と考えるのなら1930年代ということになります。

(ディットソンモデルを省くのならやはり1931年の D-1,D-2モデルということになるということで)

つまりごく近年になってようやくいまのカタチになったのでありその楽器としての不完全さからいまだに変化し続けているのです。

それはまずそれまでの使用目的からの変化からより大きな音量が必要になりボディが巨大化し、その強度を維持するため構造も変化します。

それによって得られた音量音質は新しい奏法とともに新しい音楽とさらなる変化をギターにもとめ、その経緯からエレキギターが作られます。

リッケンバッカ−が最初にパンギターというスティールギターを作りますが1935年にギブソンがつくったES-150がやはり最初に作られたエレキギターというべきでしょう。

ちなみにフェンダーはブロードキャスターが1948年で、ギブソンより13年もアトになります。

(ギブソンが既製のギターボディにただPUをマウントしただけなのに対しフェンダーはPUからボディを設計していったというつまりはじめからエレキギターとしてのみ設計開発したという点から個人的にはこれが世界最初のエレキギターだと思っています。)

もともとPU自体の作動原理はわかっていましたし多少電気にくわしい人間なら御家庭で作れるシロモノなんですよ。

ジツは日本でも戦前に作られた記録があるとかってハナシまであるんですけどそんなの立証しようがないし今回の主旨ともずれますんでちょっとパスさせて頂きました。

という具合にほかの楽器から考えればホントに近年になってようやくイマある大体のカタチになったばかりなのに、おそらく世界中でもっとも演奏人口が多く世界のハテにまで広がった人類史上最初の楽器なんですよ。

しかも内部的な構造や使用材料などはいまだに変化し続けているんです。

70年代にほぼ世界中の同世代の若者がロックという共通の音楽に酔いしれそれを可能にしたのが世界中だれでも演奏できうる奏法を持っていてどこでも作れそうなギターという楽器だったんですよ。

あぁ、こりゃスゴイコトなんだなと素直に思います。

肌の色や宗教の違いなんかで簡単に戦争をひき起こしたり他民族を虐殺してきた人類がとりあえずそういうことをポンとおいておいてこのギターという楽器で幾ばくかでも共有感を抱けるのならこれは物凄い道具なんじゃないかと・・・。

 2、ということでようやく古いギターの取り扱い方について

やや、ハナシがそれてきたんで修正させて頂きます。

ようは古いギターの取り扱いにおける留意点というのは主にその構造的なところから考えていかなければならないということなんですよ。

つまりブレーシングなどの構造的問題で、特にマーチンが成立する以前のヨーロッパギターはガット弦を使うものが殆どですからそれにライトゲージ以上の強度の弦を張る事はそのギターに致命的なダメージを与えかねない事をまず理解しておかねばなりません。

鉄弦を張るのならエキストラライトかコンパウンドのような6〜3弦までの弦の芯材がシルクかナイロンのものを使用するようにしできれば少し低めに調弦したほうが良いでしょう。

特にお手持ちのギターが1950年代以前のものである場合接着には殆どニカワが使われています。

ところがこのニカワの接着保持力はせいぜい5〜60年程度と言われていますから

(もちろん保管状態や使用状況においてかなり差があります。ニカワは熱と湿気によってその保持力を著しく失います)

1940年代のギターですとそれだけでかなり限界に来ている状態かもしれないのです。

この時代のギターにはもちろんトラストロッドなぞ入っておりません。

ホトンドの場合ネックは反っていると思います。

ネックの反りやあばれはアイロンで修正するか、削りなおすしかありませんが本来木はその環境の中で適度な水分を保持する事でその状態を維持出来うるのですからこういった極端に古いモデルに水分を奪いニカワにもダメージを与えかねないアイロンの使用はあまりいい方法だとは思えません。

たとえその時は治っていてもまた水分を吸収したり指板とネックの接着部のニカワの接着保持力を弱めていれば指板が外れたりする結果にもなりかねません。

理屈で考えればネック指板の塗装を一度剥がしてネックを補正しながらやや高温多湿な状態で1週間ほど様子を見て修正が完了したところで1ヶ月ほどかけて自然乾燥させそのあときちんとメ止めしたあと塗装して湿気の影響を受けないように仕上げればいいのですがこれは物凄く手間ひまがかかります。

やはり指板を削りなおすのがいいんでしょうがあまりにもネックが反っている場合だとそれさえもむずかしくなります。

もうこうなればあらたにネックか指板を作りなおす以外にはないでしょう。

 3、 塗装

本来塗装は手間ひまかけて作ったギターの保護のためもありますが作った時と同じ水分保持状態を維持しつつ外環境の湿気や乾燥などの影響を出来るかぎり避けてその本来のポテンシャルを長く保つのが目的です。

そのため現在作られているアコースティックギターによっては内部までちゃんと塗装されているものが少なからず存在しています。

ちなみにその一点だけで塗料を考えるならウレタン塗装が一番いいのですが

(乾燥時間も短く一度に厚くぬれるので作業時間も短くてすみます。以上の理由からか量産モデルの大半がウレタン塗装ですね)

まず塗装が厚くなり過ぎて音色への影響が大きい、打ち傷が白濁する、湿気が中に入った場合白濁し、症状が進めば剥離してしまう、などの問題があります。

人気のラッカー塗装はウレタンにくらべれば安いし扱いも比較的難しくありません。

温度管理も湿度管理もそれなりでなんとかなりますから作る側にとっては手間のかかり具合を計算にいれても都合がいい塗料なんです。

ただ密閉性にかんしてはウレタンには及びません。

でもこれがいい状況のなかでうまい具合に作用すればギターの適切な乾燥を促したりあるいは適度な水分を取り込む事で木が常に環境に対して適切な状態を維持できる結果につながりいわゆる枯れた音だとか鳴りの良さにつながったりします。

もちろんハードケースに詰め込んだまま押し入れにしまい込むなど(しかもマンションの下の階>下に行く程コンクリの保水力が強くなるから当然湿気は強くなります。)もってのほかです。

最悪の場合湿気がニカワに入り込みギターがバラバラになることさえ考えられますから。

弾かない時は風通しのいいところにおいて間違えても冷暖房機のそばにおいたりしてはいけません。

また長期間弾かない場合ネックの順反りを恐れるあまり弦をやたらに弛めて放置するとネックがあばれて捩じれてしまう事もありますのでやはりある一定均等に弦をはっておいてほうが良いでしょう。

このラッカーが塗装してあるまではまだなんとか対応できるのですがやたら古いモデルなるとシェラックニス(貝殻虫の分泌液をアルコールで溶いたもの、フレンチポリッシュという手法で塗られます。マーチンの古いモデルとか19世紀頃のギターはのきなみコレ塗ってあります)

ちなみにこれって最近話題のキトサン系塗料ですがこれはもともとまだセルロースラッカーが作られていない時代に楽器に塗られていたものでかのストラディバリウスはこれに近いものが表面に塗られていたといわれています。

ただあまりの手間のかかり具合と保存性のワルさ(セルロースラッカーに比べてだけど)故かほぼセルロースラッカーにその座を譲ってしまいました。

よくいうキトサン系塗料のセルロースラッカーへの音への優位性は成分の差というよりは溶剤や塗り方の差から生じるものだと考えたほうがいいかもしれません。

現在いろいろ試してはいますがなんともいえないのが実情ですね。

これ以外にも松脂や琥珀のような天然樹脂をアルコールに溶かしたものが塗ってあったりするから古い楽器は侮れません。

セルロースラッカーですら30年も経てば細かくヒビがはいって来るしシェラックニスになると水にすら弱いし簡単にハゲますから取扱いには注意が必要です。

いくらかわいくて小ぶりだからといってピクニックになど持ち出し直射日光の下で弾く等もってのほかですね。

質問疑問などありましたら掲示板かメールでどうぞ!!

わかる範囲でお答え致します。

 

総論 05/9/22 

最近ギター制作に関わっております。

モトモトはBSの企画で日本で世界最高レベルのオリジナルギター作るとかって番組にならないかしら?

なんてハナシだったのがハナシの中心になった行き過ぎたエレキオヤジの手によってあれよあれよとハナシが進んでしまいとうとうアメリカでの売り出しまで決まってしまいました。

オリジナルギターをつくるという作業は過去何度か試みた事はあるんですが電子工学や震動工学ハテは高分子化学まで取り込んでここまで根本的なトコから考えた事はありませんでした。

まーおかげさまでいろいろ勉強になりました。

このシバラクはメからウロコの日々でしたね。

ざっとまとめてみましたのでぜひ読んでみて下さいませ。

きっとなにかしらの参考になるとおもいます。

1、エレキギターの音質のかなりの部分はPUの性能による、よくいう木鳴りはPUの発電原理から考えればそれほどの影響があるとは考え辛い。

もし、木鳴りの影響がそれほどあるならソリッドでギターを作る事自体がすでに効率がワルイと言う事にもなるからです。

この業界はフェンダーだけで年間13万本も売れるという巨大産業でもあります。

そこでエレキの音色がPUよりボディ構造や材質にあると考えられていてその明確な結果が出ているのならいくらなんでももっと多種の中空構造のギターやら木材以外の素材のギターがあたりまえに溢れていていいはずなんですよ。

でも現実にはほぼそういったモデルはありません。

少なくともアコーステイックギターにみられる程の構造や材質の差による音質の差がそう言った事によって商品化できるほど確実に作りえないからなんです。

このPUを主体に開発するか、優れたボディにPUをつけると考えるのかってフェンダーとギブソンの設計思想の差でもアルように思えます。

もともとピックギターにPUをマウントしたギブソンに対しフェンダーは当時の家具などに多様され比較的値段が安く固めで軽いアルダ−やライトアッシュ、バスウッド

(これって日本では割り箸作る材料として大量に輸入されている木材なんだそうです。ちなみに値段はストラトのボディサイズで800円程度。楽器用で材料にされたものは最低でも5〜6000円はしますからナニがどう違うのかぜひ教えて欲しいものです)

などをボディ材として選択。

PUはシングルでアルニコ芯に適切な量のコイルを巻きエレキギターとしてマッタクムダなく作られています。

この設計思想の正しさは現在でも多くのエレキギターがこれをベースに設計されているのをみてもあきらかだと思います。

(モチロン世界でも例をみないくらいこの国であふれかえっている恥知らずなストラトコピーモデルのことではなくジャクソンやクレイマーなどのモデルをさすんですけどね)

2、材木を見直せ!

つまりフェンダーなどでアルダ−やアッシュ、メイプルを使ったのは安価で供給が安定していたこととなによりそれで充分な木材だったからでなにかしらの思想的もしくは宗教的理由ではないということなんです。

ですから必要充分条件さえみたしていればナニ使ったっていいわけです。

極論すれば木材である必要すらないのですがやはり加工性の良さや見た目の良さを考えれば木てとても便利なんですよ。

まぁ今回のモデルは楓材とマホガニーで作りましたが例えば杉で作れれば今問題になっている杉花粉などにも多少なりとも解決の糸口がみえてくるかもしれませんよね?

なにが悲しくて材料の木種まで真似しなくちゃいけないのか、もうちょっと考えるべきではないかと思うんですが・・。

3、いいかげんにコピーやめようよ・・。

特に70年代に入ってからはそこら中コピーだらけです。

多分これだけ恥知らずな国は日本だけでしょう。

韓国や中国のCD違法コピーをとやかく言う資格なんざ全くアリマセン。

少なくとも65年くらい前からいまだに堂々とまかり通っているんですから。

それもホンモノは値段が高くて 買えないからせめてコピーをていうんならまだしもナカにはホンモノより高価なコピーまで存在した日にャァ気は確かですかと思わず聞きたくなってしまいます。

実は今回のモデルハナから日本市場は眼中になくいきなりアメリカのマーケットに売り込みかけたんですがしたらアメリカのバイヤー曰く

「日本から若いビルダ−からの売り込みがちょこちょこあるんだけどほぼ例外なくストラトかテレキャス作って来るんだがどういうつもりなんだろう?そんなものアメリカのバイヤーである我々が買うわけないだろうが?」

ええ、えぇ、マッタクその通りでございますとも。

ストラトキャスターがどれだけ優秀なギターであろうがあれはただの工場量産品なんですよ、年間13万本も世界中で売られている・・・。

少なくともカスタムでさえない。

それを版権使用料さえ払わずに作りまくるメーカーはおろか苦労して技術を身につけたビルダ−達までがあえて手作りでカスタムモドキに作る事にイッタイどんな意味と意義があるのか・・・。

(見方かえれば東南アジアとか中国でスーパーカブをまんまコピーしたようなもんが堂々と売りまくられしかもそこの腕のいいカスタムショップまでがTボーンフレームまでも鍛金で(もちろんホンダの了承など一切ナシで)作りまくってるみたいなモンなんですから。)

私達ももともとそれが腹立たしくてこの企画立ち上げたんですよ。

で、80本ほど注文をもらって(なにしろ1本80万円のギターですからね)こっちのビルダ−達に声かけたんですよ、一応面接するから作ったのも持ってきてって。

そうしたら僅かヒトリをのぞいて全員ストラトかテレのコピーでしたね。

オリジナルもってきたのはたったのヒトリ。

でもそれだってストラトを改造したようなものでしたが・・。

もしこの件に関してフェンダーが訴訟を起こせばギブソンもそれ続く事でしょう。

この国にイッタイどれだけフェンダーやギブソンのコピーがアルかわからないけど少なくとも60年代後半年から40年以上は作り続けてんだからそりゃぁとんでもない数があるハズです。

ウチにある400本の在庫みたって25パーセントはフェンダーかギブソンのコピーだしね・・。

もし、そうなればどれだけとんでもない金額の裁判になることやら・・・。

4、エレキギターてね、まだ楽器じゃないんですよ。

つまりね、バイオリンにせよ、マンドリンにせよ、材料の違いこそあれ設計的にはほぼおなじものですよね?

つまりどんなメーカーであれ基本的には楽器てのは同じカタチのものなんですよ。

それは楽器としてイチバン必要な音とそのためにイチバン効率のイイカタチを追求した結果だから当然の帰結なんです。

ところがエレキは千差万別。

これはエレキが基本的にファッションなどと結びつきながら発展したきたという経緯とエレキの音がPUで決定されるため形状はどうあろうが関係ないという事実をここでも証明する結果になっているのです。

なら、ここでベストなカタチを追求しよう、楽器として確立しえるエレキを作ろうというのも今回のテーマのヒトツだったんですよ。

ちなみに国内でハッキリとその意志がかんじとられるのがヤマハですよね。

ヤマハのギターてなんか面白みがないんだけどとてもかっちり作ってあるような印象を受けます。

弾いてみて思うんですよ、あぁ、これはちゃんと楽器として作ってあるって。

さすが楽器屋さんが作ったギターだと思いますよ。

まぁ、同じ楽器屋さんでもカワイのは論外ですけど。 

5、楽器屋さん(メーカー)の現実

現在ギブソンは中国でも作っていますし、フェンダーはほぼ(USAモデルがだけど)メキシコ製だと言われています。

国内モデルでも大手では10年以上前からとっくに韓国や中国で作るようになっています。

ちなみに殆どの部分を中国で作らせて最後の仕上げだけを本国でやれば堂々とその国で作った事にして売れるんだそうです。

こうなるとUSAてかいてあろうがJAPANだろうがなんの保証にも根拠にもならないってことになります。

まーしかしこうなるとなにがなんやら・・・.

別に中国製だろうがフィリピン製だろうが性能に問題がなければいいんだけど果たしてどうなんでしょう?

やや、不安の残るところではありますよね。

実際ハコギター(アコースティック)に関してはあきらかにまだまだどうしようもないですし・・。

(韓国のは結構出来がいいのありますね)

ちなみに同じメーカーだと、かのFJの場合イチバン安いSと(2万円程度)FJの5万円クラスのものは切り替えスイッチ以外はほぼ同じものなんだそうです。

でも、FJの5万円のほうが売れるらしくメーカー側としてはお客のブランド嗜好にさぞ感謝していることでしょう。

6、箱ギターて?(アコースティック)

まークラシックまでは到底書けないのでFG中心なんですけど・・・。

実はエレキと違って生ギターの場合は使われている材料そのものの個体振動数が違うことから一応同じ材料で同じに作ったからといって必ずしも同じ音が出るわけではないんですね。

かのマーチンはかつて100本作ったウチデキのイイ10本しか市場に流さずそれによって現在の名声を手に入れたといわれています。

良く木が枯れていてなんていうけどそれも枯れ具合によるしなんでもかんでも古ければいいってもんじゃありません。

確かにハカランダで作ったギターは良くなりますが別にマホガニーだろうがローズだろうがメイプルだろうが鳴るギターは鳴りますね。

モチロンこういった材料の差と構造がモノをいうのは確かなんですが折角いい材料で丁寧につくられたモデルでも押し入れなんぞに仕舞い込まれしけらせてしまったらそれこそどうしようもなくなります。

できるだけ弾いてやって手入れをマメに行う事でギターは鳴るようになります。

どんなに高価なギターであろうが基本的はあくまでも道具なんですよ。

しまいこんでほくそ笑む為のタカラモノじゃないんですからできるだけ使ってあげましょう。

7、ネックが反るわけと反らないわけ

これはそのネックに使用された木がどれだけしっかりした木でそのうえでちゃんと乾燥してあるかどうかと、そのあとキチンと塗装処理されていて余計な湿気を吸わないようになっているかどうかだということなんです。

基本的にネック材にはマホガニーかメイプルなどの固い木を使います。

ちなみに、ギターの弦のテンションて約900キロほどあるんですよ。

まー分かりやすく考えれば相撲取りが7〜8人ぶらさがってるとこを想像してもらっていいんじゃないでしょうか?

なるほどそりゃー反りますよねー

逆にいえばそれだけのテンションを一気に緩めたりはったりすればブリッジなんかにあたえる影響もそりゃー半端じゃないってことでもあるんです。

ところが反らないネックはホントに反りません。

いままでにざっと5000本ほど中古ギターを扱って来たわけですけど反るやつは順反りとおりこして捩じれてるなんてのもざらなんだけどびくともしてないってのもそこそこあるもんなんです。

 

ちなみにネックの修理はトラストロッドが入っているからと言っても必ずしも治るものではアリマセン。

良くありがちなアイロンでも必ず治るわけではありません。

フレットを外して削り治すか、地道に湿気と熱をかけて根気よくなおし丁寧に乾燥させたあと塗料などを吸着させるのがまだ効果的なようです。

そんなこんなの試行錯誤の結果できたギターはまたそのうち紹介しますが多分9月ころからはアメリカの大手ショップにならぶと思います。

ウチではその試作モデルなどを単発で扱っていく予定ですがそれもそのうち紹介致しますね。

                   マンタム

 

 

ギターを扱いはじめたワケ

 

ウチの主力はまぁ、兎に角ヘンチクリンなギターです。

もう、20年以上前になるんですが、なんのあてもコネもなくいきなり古道具屋になっちゃったもんだから一番困ったのが仕入れだったんです。

で、足で歩いて色々探しているうちに紹介してもらえたのが買い出し屋といって業者に荷物を売り買い(ハタシみたいなもんだね)してた業者さんでした。

で、早速出掛けてみるとオジサンなんだかおっかないヒトで

「昨日今日始めたようなヤツに分けてやれる荷物なんかナイ!」

とあっさりことわれてしまいました。

まぁ、でも、そこをなんとかって頼んでみると

「じゃぁ、他の業者が欲しがらないものであんたなら全部買ってくというモノを見つけな。そうしたら付きあってやるから。」

ていうんでそこの倉庫やら掃除機ヤマ積みのお庭とかを物色してたら外に置いてあった冷蔵庫の下にエレキギターがひいてあったんです。

これはもう、どうみたって誰かがコレ買おうかって状態には見えませんでしたから、

「じゃぁオイラこのギター買いますよ。」

っつたらオジサン

「ん?そんなモンで商売なんのかい?まぁ、オタクがいいってんならいいんだけさ。で、いくらで買ってくれんの?」

てことで安めな値段を付けたんですけど
そのかわりきっちり全部買わされました。

もう、ネックがへしおれていようがピックアップが無かろうがおかまいなしです。

しかも冷蔵庫の下敷きとして扱われてたんですから塗装なんてボロボロのぐちょぐちょでした(ナメクジさんやら、ダンゴ虫君のおうちになってたりとかしてたんだからそりゃぁ、凄かったのさ)。

その日丸一日かけてそこの倉庫から全部で17本のエレキギターを発掘?し、おうちに帰ってヒィヒィいいながらキレイに直しました。

で、当時代々木のフリーマーケットでエレキギターなんて一本3000円で売れれば上等って言われてた時代にいきなり17本エレキギター並べて
まんまと完売してきました。
(多分一番安いヤツで8000円位だったと思う)

この件のおかげでやっと道具屋としてやっていける自信がついてなんとか今日までやってきました。

多分ですけど日本のテスコとかグヤトーンだとかの当時(20年以上も前のハナシです)ゴク僅かしかコレクターもマニアも存在しなかったこの国のオリジナルギターにそれなりの付加価値を付けて集中的に扱った最初の露店業者ではなかったかと自負してます。

いつぞやでたビザールギターコレクションなる本に紹介されてたギターのうちの3割くらいは紛れもなくウチで売ったモノでしたし・・。

まさかあんなヘンチクリンなギターがそんな大それたモンになるとは思いもしないし、大体部品買う予算とかないから流用に流用しまくってたからオリジナルではあり得もしないモデルを作りまくってましたね。

で、それが堂々とこんな仕様のモデルもあったんですねーなんて紹介されてしまってましたからホント冷や汗モンでした。
で、流石に今はお客に頼まれないかぎりオリジナル通りに直してます。

おかげで効率悪ですけど。

ま、そんなかんじでやってますんでヨロシクってことで・・。

ま、そんなわけでして、こっからさきが中身です。

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